【令和4年度法改正】火熱遮断壁等の定義を条文で確認してみましょう!

令和4年度の法改正で新たに加わった用語で、
火熱遮断壁等」があります。

 

これをつかうと、

・非木造と木造の平面混構造がより建築しやすくなる。
・耐火構造とそれ以外を接続する際、適切に隔てれば、防耐火上は別棟と見なせるようになる。

つまり、
新たな区画方法として登場したのが「火熱遮断壁等」なのです。

 

めちゃくちゃ詳しい説明は、こちら↓をどうぞ。
https://www.mlit.go.jp/gobuild/content/001749735.pdf

 

今回は、この「火熱遮断壁等の定義」を条文で確認してみましょう!

 

令109条の8(別の建築物とみなすことができる部分)

法第21条第3項、法第27条第4項(法第87条第3項において準用する場合を含む。)及び法第61条第2項の政令で定める部分は、建築物が火熱遮断壁等(壁、柱、床その他の建築物の部分又は第109条に規定する防火設備(以下この条において「壁等」という。)のうち、次に掲げる技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。以下同じ。)で区画されている場合における当該火熱遮断壁等により分離された部分とする。
一 当該壁等に通常の火災による火熱が火災継続予測時間(建築物の構造、建築設備及び用途に応じて火災が継続することが予測される時間をいう。以下この条において同じ。)加えられた場合に、当該壁等が構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであること。
二 当該壁等に通常の火災による火熱が火災継続予測時間加えられた場合に、当該加熱面以外の面(屋内に面するものに限る。)のうち防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めるもの以外のもの(ロにおいて「特定非加熱面」という。)の温度が、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める温度以上に上昇しないものであること。
イ ロに掲げる場合以外の場合 可燃物燃焼温度
ロ 当該壁等が第百九条に規定する防火設備である場合において、特定非加熱面が面する室について、国土交通大臣が定める基準に従い、内装の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ることその他これに準ずる措置が講じられているとき 可燃物燃焼温度を超える温度であつて当該措置によつて当該室における延焼を防止することができる温度として国土交通大臣が定める温度
三 当該壁等に屋内において発生する通常の火災による火熱が火災継続予測時間加えられた場合に、当該壁等が屋外に火炎を出す原因となる亀裂その他の損傷を生じないものであること。
四 当該壁等に通常の火災による当該壁等以外の建築物の部分の倒壊によつて生ずる応力が伝えられた場合に、当該壁等の一部が損傷してもなおその自立する構造が保持されることその他国土交通大臣が定める機能が確保されることにより、当該建築物の他の部分に防火上有害な変形、亀裂その他の損傷を生じさせないものであること。
五 当該壁等が、通常の火災時において、当該壁等以外の建築物の部分から屋外に出た火炎による当該建築物の他の部分への延焼を有効に防止できるものであること。

解説

定義部分にマーカーを引いてみました。
そこだけピックアップしてみます。

火熱遮断壁等(壁、柱、床その他の建築物の部分又は第109条に規定する防火設備(以下この条において「壁等」という。)のうち、次に掲げる技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。以下同じ。)

ということで、

火熱遮断壁等とは、

壁、柱、床又は防火設備などで、一号~五号の「全て」に適合し、告示や大臣認定を満たしたもの

ポイントは、条文で
次に掲げる技術的基準に適合するもの
と書いてあるところです。

つまり、
〇一号~五号の「全て」満たすようにしなきゃいけないのです。

くれぐれも一号~五号の「いづれか」と読み違いないようにしましょう。

 

さいごに

以上、【令和4年度法改正】火熱遮断壁等の定義を条文で確認してみましょう!
でした。

 

まとめると

新たな区画方法として登場したのが「火熱遮断壁等」

 

定義は、

壁、柱、床又は防火設備などで、一号~五号の「全て」に適合し、告示や大臣認定を満たしたもの

 

です。

 

 

さいごまでお読みいただきありがとうございました。

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