目次
住まいに潜む影 – 呪われた家々と公園
- 幽霊屋敷と呪いの館
- 等々力の呪いの家(世田谷区): この家に住むと不幸な出来事や怪奇現象に見舞われるとされる。
- 日の出町の消えたアパート(港区): かつて存在したアパートが、ある日突然、住民ごと姿を消したという伝説。
- 赤い部屋: 引っ越したアパートの壁の穴から見える隣室が常に赤い光に満ちており、そこには赤い目をした病気の女性が住んでいると言われるが、実はその女性がこちらの部屋を監視していたという話。
- 赤いクレヨン: 中古の一軒家で見つかった隠し部屋の壁一面に、赤いクレヨンで「おかあさん ごめんなさい だして」という文字がびっしり書かれていたという話。
- 隙間女: 家具の間など、家の中のわずかな隙間に女が潜んでいるという伝説。
- 公園の怪異
- 呪いの切り株(世田谷区 砧公園): 道路建設の際に一部を迂回させてまで残されたと言われる不自然な切り株。
- 呪いの井戸(世田谷区 駒沢公園): この井戸から水を汲むと不幸が訪れるとされる。
- 呪われた公園(杉並区): 原因不明の奇妙な出来事や不気味な体験が頻繁に報告され、地元住民が避ける公園。
- 江古田の森公園(中野区): かつて結核患者の療養所があった跡地に作られた公園で、幽霊の目撃談や心霊現象が絶えないとされる。
公共空間の囁き – 学校、病院、トンネルの怪談
- 学び舎の七不思議と亡霊
- 学校の七不思議: 全国各地の学校で語られる怪談群。真夜中の音楽室のピアノ、動く理科室の人体模型、プールに引きずり込む霊、十三階段などが代表例。
- トイレの花子さん: 学校の特定のトイレ(多くは3番目の個室)に潜むとされる少女の霊。
- テケテケ: 事故で下半身を失った少女または女性の霊が、両手や肘を使って「テケテケ」という音を立てて襲ってくるとされる。
- うろつく人体模型: 夜になると理科室の人体模型が動き出すという怪談。
- 医療施設に巣食う恐怖
- 副島病院(福岡県): 廃病院で数々の心霊現象が報告され、「霊が映る鏡」があったとも言われる。
- 旧日本陸軍中野病院跡(東京都中野区): 戦時中の結核患者隔離病院跡地で、白衣の医者や患者の霊が出ると噂される。地下に秘密の実験施設があったという説もある。
- ゾンビ看護師: 夜の学校(元病院という設定の場合もある)や病院を徘徊し、患者や生徒を見つけると追いかけてくる看護師の怪物。
- 闇を抜ける恐怖 – トンネルと駅の都市伝説
- 旧犬鳴トンネル(福岡県): 「犬鳴村伝説」の中心地とされ、「この先、日本国憲法適用せず」という看板の噂や、車の故障、幽霊の出現などが語られる。
- 旧本坂トンネル(愛知県・静岡県境): 建設工事中に生き埋めになったとされる妊婦の霊が出ると言われ、車のガソリンメーター異常や様々な幽霊の目撃談がある。
- 花山トンネル(花山洞)(京都府): 白い服の女性客が消えるタクシーの怪談や、着物姿の幽霊、後をつけてくる足音などの噂がある。
- きさらぎ駅: インターネット掲示板発祥の都市伝説。電車に乗っていると実在しない無人駅「きさらぎ駅」に到着し、異界に迷い込む。
- 新宿駅地下の海(東京都新宿区): 新宿駅の地下深くに迷い込むと、砂浜と波が見えるという噂。
- 池袋駅の消えたホーム(東京都豊島区): 池袋駅の特定のホームが、乗客を謎の空間へといざなうという伝説。
- 商業施設と娯楽の場の心霊現象
- 渋谷109(東京都渋谷区): 「109の呪い」として、ここで服を買うと恋愛がうまくいかなくなると噂される。
- PARCO(東京都渋谷区): 地下フロア、特にエレベーターや廊下で心霊現象が起こるとされる。
- ビクター青山スタジオ(現:青山ビクタースタジオ)(東京都港区): 深夜の人影、録音マイクに入る謎の声、譜面の消失、特定のスタジオでの体調不良などが報告される。
- 銀座の幽霊ビル(東京都中央区): 不可解な事故が起きた後、幽霊が出るとされるビル。
- 新宿の消えるホテル(東京都新宿区): 宿泊すると夜中に部屋が消えて何もない空間が広がるという伝説。
- 品川プリンスホテル(東京都港区): 特定のフロアや廊下で不気味な声や影が現れる、白い服の女性の目撃談、宴会場で椅子が勝手に動く、客室で照明が点滅するなどの現象が報告される。
象徴的建造物と歴史的遺構の伝説
- 東京の塔 – 呪いと神秘
- 東京タワー(東京都港区): 建設作業員の霊、非常階段の着物姿の女性の霊、鉄脚付近の着物の女の子の霊、建設地が江戸城の「裏鬼門」にあたることや増上寺の墓地移転との関連、高さ333mの数字の神秘性。
- 東京スカイツリー(東京都墨田区): 建設地が江戸城の「鬼門」にあたる、関東を守護する「レイライン」上にある、高さ634mの「ムサシ」以外の解釈(666m説、地下基礎と合わせると666m説、「株式会社ムサシ」由来説など)、フリーメイソンやイルミナティとの関連。
- 権力の座とその秘密
- 国会議事堂(東京都千代田区): 中央塔8階「開かずの間」とそこに現れる女性の霊、周辺庁舎と結ばれる秘密の地下通路と核シェルター説。
- 首相官邸・公邸(東京都千代田区): 五・一五事件や二・二六事件で亡くなった人々の亡霊(特に軍服姿の幽霊)、軍靴の音の噂。
- 城郭に響く怨念 – 大阪城と姫路城
- 大阪城(大阪府大阪市): 誰もいないのに襖が勝手に開く「明半の間」、壊しても元通りになる「ジジイ雪隠」、大坂の陣の犠牲者の魂とされる「陰火」や地中からの「叫び声」、「淀君の霊」、触れると災いが起きる「呪いの残念石」、ゴジラのモデル説もある「豊年魚」。
- 姫路城(兵庫県姫路市): 石垣に使われた「石棺」、天守閣最上階の刑部神社に祀られる守護神「刑部姫」と宮本武蔵の出会いの伝説、天守閣最上階の壁から発見された「幻の窓」、棟梁の設計ミスと自害の伝説(実際は地盤沈下が原因)。
- 産業遺産の亡霊 – 軍艦島
- 軍艦島(端島)(長崎県長崎市): 戦時中の中国人・朝鮮人労働者の「強制連行の噂」、十字架様の彫り抜きがあった「キリスト教徒専用霊安所」の説、かつて存在した「遊郭」、廃墟での「心霊現象」、Googleストリートビューに写り込んだ奇妙な手、アメリカ軍潜水艦による誤爆の逸話。
聖域の怪異 – 寺社仏閣の都市伝説
- 増上寺(東京都港区): 寺の裏手にある石段を上ると亡霊が現れるという噂。
- 平将門の首塚(東京都千代田区): この塚を疎かに扱うと祟りがあるとされ、過去に移転・撤去しようとした際に関係者が相次いで事故死したり病死したりしたという話。
- 深川不動堂(東京都江東区): 多くの霊が憑いていると言われ、特に本堂裏の「お不動さまの井戸」に落ちて亡くなった少女の霊や、「お不動さまの坂」に現れる幽霊の噂がある。
- 亀戸天神社(東京都江東区): 「亀戸天神社の呪い」として、ここでお参りした後に他の神社や寺院にお参りすると災難に遭うという都市伝説。
地域に根差す恐怖譚 – 東京、沖縄、そして禁断の村
- 東京各区の心霊スポット(代表例)
- 港区: 増上寺の亡霊、日の出町の消えたアパート、東京タワーの霊、芝公園の幽霊トンネル、お台場の幽霊船。
- 渋谷区: 渋谷109の呪い、100メートル婆、PARCOの心霊現象。
- 新宿区: 首切り地蔵と首切り橋、新宿駅地下の海、歌舞伎町の怨霊、新宿ゴールデン街の幽霊、新宿の消えるホテル。
- 千代田区: 将門塚の祟り、霞が関の官僚の幽霊、国会議事堂の霊、皇居の亡霊、秋葉原の呪われたアイテム。
- 中央区: 霊岸島七不思議、銀座の幽霊ビル。
- 江東区: 深川不動堂の霊、亀戸天神社の呪い。
- 文京区: 小石川後楽園のお梅の霊。
- 豊島区: 東池袋中央公園の巣鴨プリズンの霊、池袋駅の消えたホーム。
- 世田谷区: 砧公園の呪いの切り株、等々力の呪いの家、駒沢公園の呪いの井戸。
- 中野区: 旧日本陸軍中野病院跡の霊、江古田の森公園の霊。
- 品川区: 品川プリンスホテルの幽霊。
- 沖縄特有の怪談
- 鬼餅(ムーチー)の話(那覇市首里): 鬼になった兄を妹が鉄入りの餅で退治する物語で、ムーチーを食べる風習の起源譚。
- 耳切坊主(那覇市首里): 悪事を働いた僧侶が死後、夜な夜な現れ泣く子の耳を切り落とすという伝説。
- 七つ墓の怪談(那覇市牧志): 亡くなった若い母親が赤ん坊のために夜な夜な飴を買いに来るという哀切な物語。
- キジムナー: ガジュマルの古木に棲むとされる沖縄の精霊。旧崇元寺石門のガジュマルにもいると言われる。
- 犬鳴村と杉沢村 – 地図から消えた村の伝説
- 犬鳴村伝説(福岡県): 旧犬鳴トンネルの先にあり、「この先、日本国憲法は適用されません」という看板が掲げられ、侵入者は生きて帰れないと噂される村。
- 杉沢村伝説(青森県): 昭和初期に一人の村人が全村民を虐殺し、廃村となって地図や公式文書から抹消されたとされる村。