アメリカ大陸の戦慄 – 怨念渦巻く館と監獄
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ウィンチェスター・ミステリー・ハウス (Winchester Mystery House)
- 所在地: アメリカ合衆国、カリフォルニア州
- 主な都市伝説: ウィンチェスター銃で亡くなった人々の霊を鎮めるため、また自らの命を長らえるために、未亡人サラ・ウィンチェスターが38年間、屋敷の増改築を続けたとされる。どこにも通じないドアや天井に向かう階段、13という数字へのこだわりなど、奇妙な建築構造が特徴。
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マートルズ・プランテーション (Myrtles Plantation)
- 所在地: アメリカ合衆国、ルイジアナ州
- 主な都市伝説: 「米国で最も呪われた家」の一つとされ、奴隷クロエの伝説(聞き耳を立てた罰で耳を切り落とされ、復讐のために毒入りケーキでウッドラフ家の娘たちを殺害し、他の奴隷にリンチされたとされる)や、複数の殺人事件の噂がある。南北戦争の影も色濃く、この家で唯一歴史的に確認されている殺人事件の犠牲者ウィリアム・ウィンターの霊(玄関ポーチで撃たれ、17段目の階段で絶命したとされる)などが有名。
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スタンリー・ホテル (Stanley Hotel)
- 所在地: アメリカ合衆国、コロラド州
- 主な都市伝説: スティーブン・キングに小説『シャイニング』の着想を与えたホテルとして有名。創業者のF.O.スタンレー夫妻の霊、元メイド長エリザベス・ウィルソン(特に217号室)、4階で遊ぶ子供たちの霊、428号室のカウボーイの幽霊などが報告されている。
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アミティヴィルの家 (Amityville House)
- 所在地: アメリカ合衆国、ニューヨーク州
- 主な都市伝説: 1974年にロナルド・デフェオ・ジュニアが家族6人を惨殺した事件現場。事件後に入居したラッツ一家が、わずか28日間で超常現象に悩まされ家を放棄したと主張。「悪魔の囁き」を聞いたデフェオが犯行に及んだとも言われる。実話か捏造かで大きな論争がある。
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アルカトラズ刑務所 (Alcatraz Prison)
- 所在地: アメリカ合衆国、カリフォルニア州(サンフランシスコ湾の島)
- 主な都市伝説: 「ザ・ロック」と呼ばれた脱出不可能な刑務所。特に独房監禁用のDブロック(独房14D)は心霊現象が多発するとされ、囚人たちの怨嗟の声が響くと言われる。アル・カポネが演奏したバンジョーの音や、「ブッチャー」と呼ばれる囚人の霊の目撃談もある。
ヨーロッパの古城と館 – 血と悲劇が刻まれた石壁
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ロンドン塔 (Tower of London)
- 所在地: イギリス
- 主な都市伝説: 千年以上の歴史の中で、王宮、要塞、監獄、処刑場として使用された。ヘンリー8世の妃アン・ブーリン(首なしの姿でタワー・グリーンや礼拝堂を彷徨う)、塔内で暗殺されたとされる幼い王子エドワード5世とその弟リチャード、レディ・ジェーン・グレイなど、多くの王族や貴族の亡霊が出没するとされる。
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エディンバラ城 (Edinburgh Castle)
- 所在地: イギリス(スコットランド)
- 主な都市伝説: スコットランドの古都を見下ろす城。秘密の地下トンネルを探検中に姿を消した「孤独な笛吹き(ローン・パイパー)」、城が攻撃される前触れとして現れる「首なしドラマー」、魔女として火刑に処されたレディ・ジャネット・ダグラス(グレイ・レディ)などの幽霊が有名。
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レイナム・ホール (Raynham Hall)
- 所在地: イギリス
- 主な都市伝説: 「ブラウン・レディ」として知られるドロシー・ウォルポールの幽霊が出没するとされる。彼女は夫に不貞を疑われ(または他の理由で)自室に軟禁され、謎の死を遂げたと伝えられる。1936年に撮影された、階段を降りる彼女の姿とされる心霊写真は世界的に有名。
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リープ城 (Leap Castle)
- 所在地: アイルランド
- 主な都市伝説: 「アイルランドで最も呪われた城」と称される。一族内の裏切りや残虐な殺人が繰り返された歴史を持つ。ミサの最中に兄によって殺害された神父の霊が出るとされる「血塗られた礼拝堂(ブラッディ・チャペル)」や、多数の人骨が発見された秘密の地下牢「ウーブリエット」が有名。短剣を持った「レッド・レディ」や、人間ではない「エレメンタル」と呼ばれる存在の噂もある。
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ブルース城博物館 (Bruce Castle Museum)
- 所在地: イギリス
- 主な都市伝説: 元々はロバート・ドゥ・ブルースが所有。複数の幽霊が目撃されているとされる。
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ヴォルフセグ城 (Wolfsegg Castle)
- 所在地: ドイツ
- 主な都市伝説: 城主ウルリックが妻クララを殺害。クララの呪いにより、ウルリックと息子たちが相次いで死亡したと伝えられる。
アジア・オセアニアの呪いの地 – 異文化に根付く恐怖譚
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ラワン・セウ (Lawang Sewu)
- 所在地: インドネシア
- 主な都市伝説: 「千の扉」を意味する名の元オランダ領東インド鉄道会社本社。第二次世界大戦中に日本軍に占領され、刑務所や処刑場として使用された暗い過去を持つ。自殺したとされる若いオランダ人女性の幽霊、首のないお化け、インドネシアの吸血幽霊「クンティラナック」などが出没すると言われる。
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バンガール砦 (Bhangarh Fort)
- 所在地: インド
- 主な都市伝説: かつて栄えた古代都市だが、聖者の呪い(自分の住居より高い建物が建てられたため町全体を呪った)、あるいは美しい王女ラトナヴァティに恋をした魔法使いが、失敗した惚れ薬の魔法が自身に跳ね返り死の間際にかけた呪いによって一夜にして廃墟と化したとされる。インド考古調査局により日没後の立ち入りが禁止されている。
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アラデール精神病院 (Aradale Mental Hospital)
- 所在地: オーストラリア
- 主な都市伝説: 「村の中の村」とも称された広大な元精神病院。13,000人以上がここで亡くなったとされ、その死因は必ずしも自然死ではなかったと言われる。特に女性病棟に出没するとされる看護師ケリーの幽霊が有名。
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ペナン戦争博物館(ゴースト・ヒル)(Penang War Museum / Ghost Hill)
- 所在地: マレーシア
- 主な都市伝説: 元イギリス軍要塞で、第二次世界大戦中に日本軍によって接収され、監獄、拷問、処刑の場となった。残虐な日本軍将校(特に憲兵隊長)の霊が出ると言われている。
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タッタク小学校 (Tat Tak School)
- 所在地: 香港
- 主な都市伝説: 廃校。19世紀のイギリスとの知られざる戦争、あるいは赤いドレスを着た女性教師の自殺に関連する幽霊話が伝わる。
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緑島 (Green Island)
- 所在地: 台湾
- 主な都市伝説: かつて政治犯の流刑地であった島。人骨が発見された洞窟にまつわる幽霊話が伝わる。
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ヨンドクの幽霊屋敷 (Yeongdeok Ghost House)
- 所在地: 韓国
- 主な都市伝説: 丘の上に建つ有名な廃屋。家自体よりも、家が建つ丘(土地)に悲劇的な出来事があったとされている。
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クラーク空軍基地病院 (Clark Air Base Hospital)
- 所在地: フィリピン
- 主な都市伝説: 元米軍基地内の廃病院。第二次世界大戦やベトナム戦争で多数の負傷兵を治療した歴史があり、兵士の霊が出るとされる。国際的なゴーストハンターにも注目されている。
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ソイ・ラムカムヘン32の廃屋 (Soi Ramkhamhaeng 32 haunted house)
- 所在地: タイ
- 主な都市伝説: 殺害されたメイドの霊が出るとされる廃屋。