「いやー、また資材が上がったよ…」 「この予算で本当に収まるのか…?」
建築の現場やオフィスで、こんな声、日常茶飯事じゃないですか?
設計図とにらめっこしたり、現場を駆け回ったり。 僕たち建築業界の人間は、モノづくりへの情熱は誰にも負けませんよね。
でも、その情熱をカタチにする「お金」の話になると、 ちょっと及び腰になったり、専門外だからと敬遠しちゃったりすること、ありませんか?
実はそれ、ものすごくもったいないことかもしれません。
特に最近(2025年にもなってくると!)、材料費はジェットコースターみたいだし、金利もどうなるか分からない。 そんな時代に「建築ファイナンス」の知識がないのは、まるで海図を持たずに航海に出るようなもの。
仕事の舵取りを誤るかもしれないし、 せっかくの儲けのチャンスを逃すことにもなりかねません。
「でも、ファイナンスって数字ばっかりで難しそう…」
大丈夫です!
この記事では、建築業界でバリバリ働くあなたが、 建築ファイナンスのキホンをサクッと理解して、 明日からの仕事や、もしかしたら将来の「投資」にも活かせるヒントを、 できるだけ噛み砕いてお伝えします。
そもそも「建築ファイナンス」って、一体なんだ?
横文字が出てくると、つい身構えちゃいますよね。 「建築ファイナンス」なんて言うと、なんだか銀行員やコンサルタントの専門用語みたいに聞こえるかもしれません。
でも、要はシンプル。
「建物つくったり、不動産でなんかやったりするときのお金の集め方と、その使い方、そして儲けの計算」
ってことです。
もうちょっと具体的に言うと…
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「このデカいプロジェクト、どうやってカネ集める?」
- 自己資金?銀行ローン?それとも投資家から引っ張ってくる?
- 最近よく聞くクラウドファンディングとかREITってのも、使えるの?
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「この計画、ホントにペイするの?」
- かけた金に対して、どんだけ儲かる見込みがある?(専門用語でIRRとかNPVとか言ったりしますね)
- ヤバそうなポイント(リスク)はどこで、どうやって避ける?
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「集めたおカネ、どう回して、どう増やす?」
- 工事中のお金の流れ、ちゃんと管理できてる?
- 完成した建物から、どうやってチャリンチャリン収益を上げていく?
僕たち建築屋は、ミリ単位の図面や、現場のミリ単位の精度にはうるさいですよね。 その感覚を、お金の流れにも向けてみる。
すると、見えてくる景色がガラッと変わるはずです。
なんで今さら「カネ勘定」の勉強なんて必要なの?
「別に経理担当じゃないし…」そう思うかもしれません。
でも、建築ファイナンスの知識は、 今のあなたにも、将来のあなたにも、こんなメリットがあるんです。
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仕事がデキるやつになる! 予算管理やコスト意識が鋭くなるのはもちろん、デベロッパーや施主さんと対等に「お金の話」ができるようになります。 「この設計なら、こうコストダウンできて、これだけ儲けが出ますよ」なんて提案ができたら、一目置かれますよね。
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将来の選択肢が広がる! 独立して自分の事務所を持ちたい、なんて夢があるなら、事業計画や資金調達は避けて通れません。 ファイナンスの知識は、その夢を実現するための強力な武器になります。
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時代の変化に強くなる! 金利が上がったら?資材がもっと高騰したら? そんな「もしも」の時に、自分のプロジェクトや会社がどうなるか、どう手を打つべきか、冷静に判断できるようになります。 2025年現在、日本の金利もジワリと動いてますから、他人事じゃないですよ。
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「投資」っていう新しい武器が手に入る! これ、かなり面白いポイントです。 建築ファイナンスの考え方って、実は不動産投資とか株とか、いろんな投資にそのまま応用できちゃうんです。
建築の知識を「おカネに変える」!投資への応用アイデア
さて、ここからが本題。
建築ファイナンスの知識って、どうやって僕たちの「お財布」を豊かにしてくれるんでしょうか?
1. 不動産投資:もはや専門分野!
これはもう、言わずもがな。 僕たち建築屋にとって、不動産投資はホームグラウンドみたいなもんです。
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「掘り出し物」を見抜く目が養われる! 建物の構造、法規、劣化具合なんて、素人さんにはチンプンカンプン。 でも僕たちなら、パッと見で「あ、これは手を入れたら化けるな」とか「隠れた欠陥がありそうだな」って分かりますよね。 そこにファイナンスの知識が加われば、「この物件、いくらで買って、いくらでリフォームして、家賃いくらなら、何年で元が取れるな」っていう計算がピシッと立つわけです。
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銀行も納得の事業計画が作れる! リノベして貸し出すにしても、新築アパートを建てるにしても、銀行からお金を借りることが多いですよね。 その時、建築のプロの視点を活かしたリアルな収支計画と、ファイナンスに基づいた説得力のある説明ができれば、融資のハードルもグッと下がります。
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「売り時」も見誤らない! いつまで持ってて、いつ売るのが一番トクか。 これも市場の動きと金利、税金なんかを考えながら判断する、立派なファイナンス戦略です。
2. 建築系企業の株:応援ついでに儲ける!
いつもお世話になってるゼネコン、設計事務所、あるいは気になる建材メーカー。 そういった会社の株を買うのも、立派な投資です。
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「この会社、伸びるな」が分かる! 決算書なんて見慣れないかもしれないけど、建築業界の動向を知っていれば、「この会社は今、〇〇の技術に力入れてるから、将来性あるな」とか「あのデカいプロジェクト取ったから、しばらく安泰だな」っていうのが、肌感覚で分かりますよね。 それが株価にどう反映されるかを学べば、鬼に金棒です。
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業界の「風」を読む! 公共事業が増えそうだとか、住宅ローン金利が上がりそうだとか、そういうニュースが建築業界にどう影響するか。 その「風」を読んで、先回りして投資する、なんてことも可能になります。
3. REITとかインフラファンド:プロに任せて手堅く!
「自分で不動産持つのはちょっと…」という人でも大丈夫。 REIT(不動産投資信託)やインフラファンドなら、少額からプロが運用する不動産やインフラに間接的に投資できます。
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「どこに投資してるの?」が丸わかり! REITが持ってるビルや商業施設、僕たちなら「あそこの物件か、確かに儲かってそうだな」なんて、よりリアルに価値を判断できますよね。
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「儲けの仕組み」が理解できる! 分配金って、どこからどうやって僕たちの手元に来るのか。 その仕組みが分かれば、より安心して投資できます。
よーし、勉強してみるか!最初の一歩は?
「なんか面白そうだけど、何から手をつければ…」
焦らなくて大丈夫。 いきなり分厚い専門書を読む必要はありません。
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まずは「入門書」をパラパラと: 本屋さんで「建築 ファイナンス 入門」とか「不動産投資 初心者」みたいなキーワードで探して、マンガ解説とか図解が多いやつを手に取ってみるのがオススメ。
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YouTubeとかセミナーもアリ: 最近は分かりやすい解説動画もたくさんあります。 業界団体がやってるセミナーに参加してみるのも、いい刺激になりますよ。
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会社の先輩や上司に聞いてみる: 「このプロジェクトの資金って、どうやって集めたんですか?」なんて、素朴な疑問をぶつけてみるのも、実はすごく勉強になります。
最後に:おカネの知識は、建築人生を豊かにする「共通言語」だ!
僕たち建築のプロが持ってる専門知識は、本当に素晴らしいものです。
でも、そこに「ファイナンス」っていう、いわばビジネスの「共通言語」が加わったらどうでしょう?
仕事の幅は広がるし、デベロッパーや施主、銀行ともっと深く話せるようになる。 そして何より、自分自身の将来設計や資産形成にも、めちゃくちゃ役立つはずです。
難しく考えずに、まずは「ちょっとカジってみるか」くらいの軽い気持ちで、 建築ファイナンスの世界を覗いてみませんか?
その一歩が、あなたの建築人生を、もっと面白く、もっと豊かにしてくれるかもしれませんよ!