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2025年 建築トピック10選

1. 【大阪・関西万博】世界最大の木造建築「大屋根リング」がギネス認定

4月に開幕した大阪・関西万博のシンボル、藤本壮介氏デザインの「大屋根リング」が、世界最大の木造建築物としてギネスに認定されました。一周約2km、伝統的な「貫(ぬき)工法」を用いた圧倒的なスケールは、国内外で大きな話題となりました。

2. 【住宅革命】3Dプリンター住宅、ついに「550万円」で本格普及フェーズへ

セレンディクスなどの企業が主導し、3Dプリンター住宅が実験段階から「一般販売」のフェーズに突入しました。50平米で550万円(税別)という価格破壊と、施工期間の短さは、能登半島地震の復興住宅モデルとしても採用され、実用性が証明された年となりました。

3. 【業界激震】「4号特例」縮小!木造住宅のルールが激変(4月施行)

建築関係者にとって今年一番のビッグニュースといえばこれでしょう。建築基準法の改正により、小規模木造建築物の審査特例(いわゆる4号特例)が大幅に縮小されました。「新2号建築物」という区分ができ、確認申請の手間やコストが増加しましたが、その分「安全性の担保」が厳格化された歴史的な転換点です。

4. 【東京新名所】高輪ゲートウェイシティ「THE LINKPILLAR」街びらき(3月)

JR高輪ゲートウェイ駅前に、ツインタワー「THE LINKPILLAR 1」が開業しました。隈研吾氏がデザインアーキテクトとして参画しており、まるで巨大な船のような外観が特徴です。100年先の街づくりを見据えた「実験場」として注目を集めています。

5. 【東京都】新築住宅への「太陽光パネル設置義務化」スタート(4月)

東京都で、大手ハウスメーカーなどが供給する新築住宅に対し、太陽光発電設備の設置を義務付ける制度が施行されました。環境対策の先進的な取り組みとして世界中から注目されましたが、建築コストへの影響も議論の的となりました。

6. 【建設DX】現場から人が消える?「遠隔施工・ロボット」が日常へ

「2024年問題(残業規制)」の影響が本格化した2025年。人手不足を補うため、大手ゼネコンを中心に、遠隔操作の建設機械や、巡回ロボット(Spotなど)の導入が一気に進みました。現場監督がオフィスから複数の現場を管理するスタイルが定着しつつあります。

7. 【神宮外苑】再開発工事と「樹木伐採」の行方

一度中断していた神宮外苑の再開発工事ですが、樹木の移植・伐採作業に関する議論が再燃しました。坂本龍一氏の遺志を継ぐ形での反対運動や、事業者側の見直し案の提示など、都市開発と環境保全のバランスを問うニュースとして、今年も注目され続けました。

8. 【世界遺産】ノートルダム大聖堂、完全復活の年

2019年の火災から約5年半を経て、昨年末に再公開されたパリのノートルダム大聖堂。2025年は観光客の受け入れが本格化し、修復された尖塔や内部の美しさが改めて世界に発信されました。「歴史的建造物をどう残すか」というテーマは、日本の建築業界にも刺激を与えました。

9. 【生成AI】「テキストから図面」へ。設計業務のAI化が加速

画像生成だけでなく、平面図や3Dモデルを生成するAIツールが実務レベルで導入され始めました。単純なパース作成だけでなく、法規チェックやボリュームスタディにAIを活用することで、建築士の働き方が変わり始めています。

10. 【木造ビル】都市に森をつくる「純木造高層ビル」の波

耐火技術の進化により、鉄骨や鉄筋コンクリートを使わない「純木造」の中高層ビルが都市部に増えました。環境配慮(ESG投資)の観点から企業が木造オフィスを選ぶトレンドが加速し、木材を活用した温かみのあるオフィスデザインが人気を博しています。