こんにちは。いしいさん(@ishiisans)です。
前回、法第53条第3項の法改正された建蔽率の緩和を解説しました。
詳しくはこちらをどうぞ↓
こんにちは。いしいさん(@ishiisans)です。 2020年の法令集から追加された 建蔽率緩和に関する条文を解説していきたいと思います。 追加された内容は、 準防火地域内に耐火建築物等又は準耐火建築物等を建てるときも […]
今回は、法第53条第6項の建蔽率の適用除外規定
つまり、建蔽率が100%(敷地いっぱい)に建てる方法を解説していきます。
根拠条文
ずばり、法第53条第6項です。
前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する建築物については、適用しない。
一 耐火建築物(第1項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が8/10とされている地域に限る。)内にある耐火建築物等
二 巡査派出所、公衆便所、公共歩廊その他これらに類するもの
三 公園、広場、道路、川その他これらに類するものの内にある建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した者
解説
【重要】条文一行目を分解してみると
・適用しない=守らなくていい
と読むことができます。
つなげて読むと
建蔽率は、守らなくていい(100%、敷地いっぱいに建ててOK)と読み替えることができます。
では、
どういう場合守らなくていいかと言うと
一号、二号、三号のどれか一つに該当してれば
建蔽率守らなくてOKです。
【頻出】第一号は?
次の3つの条件をすべて満たせばOKです。
②建蔽率8/10
③耐火建築物等
以上、この3つを満たせば
建蔽率を守らなくていい、つまり100%、敷地いっぱいに建てることができるのです。
ちなみに
建蔽率8/10となる区域で代表的な用途地域は、商業地域です。
なので、
商業地域内の防火地域に耐火建築物を建てるときは建蔽率が100%になります。
イメージとしては、駅前です。
駅前は高い建物が敷地いっぱいに建っていることが多いですよね。
あれは、この適用除外規定を使って建蔽率100%で建物が建てられているのです。
第二号は?(読み飛ばしてOK)
巡査派出所、公衆便所、公共用歩廊など
いわゆる公共的な小規模な建築物です。
こういうものについても建蔽率100%でいいのです。
第三号は?(読み飛ばしてOK)
公園、広場、道路、川などの内にある建築物で特定行政庁が許可したものです。
つまり、公園などで特定行政庁の許可してくれればOKということです。
まとめ
建蔽率の適用除外規定、つまり建蔽率が100%になる理由でした。
実務でも試験でも
特に抑えておかなければならにのは
第一号です。
暗記しちゃいましょう!
法律を上手く使うと
設計の幅が広がり
付加価値をつけることができます。
まさに
設計者の腕もみせどころですよ!