【パターン2】既存不適格建築物の緩和【線引きパクってOK!】

お勤めご苦労さまです。いしいさん(@ishiisans)です。
いつもこのブログを読んでいただきありがとうございます。

 

今回は、前回の続きです。

既存不適格建築物の緩和の【パターン2】 について解説していきます。

 

結論としては、

 

 

です。

 

つまり、
独立部分の作り方によって、

・法20法を守らなくていいのか?
・法35条を守らなくていいのか?

が変わってくるのです。

 

 

では、さっそく見ていきましょう!

 

 

いしいさん
パターン2の緩和ですよ~

 

 

 

 

【パターン2】法86条の7第2項

2 第3条第2項の規定により第20条又は第35条(同条の技術的基準のうち政令で定めるものに係る部分に限る。以下この項及び第87条第4項において同じ。)の規定の適用を受けない建築物であつて、第20条又は第35条に規定する基準の適用上一の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分として政令で定める部分(以下この項において「独立部分」という。)が2以上あるものについて増築等をする場合においては、第3条第3項及び第四号の規定にかかわらず、当該増築等をする独立部分以外の独立部分に対しては、これらの規定は、適用しない。

〇令137条の14(独立部分)

 

解説

条文をそのまま読んでも「はっ?なに?」って感じですよね。

 

なので、条文で言っていることを図にしてみました。

 

 

つまり、

とりあえず何かしらの方法で、独立部分をつくれば、

当該増築等をする独立部分「独立部分2」については、現行法を守ってね。

当該増築等をする独立部分以外の独立部分「独立部分1」については、法20条と法35条を守らなくOK!

ということを言っているのです。

 

これがこの条文の一番言いたいことなのです。

 

 

では次は、独立部分の作り方についてみていきます。

条文は、令137条の4です。

 

この条文には、一号、二号、三号があります。

 

つまり、
この独立部分の作り方には、3パターンあるってことです。
(※以下の説明では、パターン2-1、パターン2ー2、パターン2ー3とします。)

 

そして、3パーンのうち、どの方法を用いるかによって、
・法20条をまもらなくていいのか?
?法35条を守らなくていいのか?
が変わってきます。

 

では、一つずつ見ていきます。

【パターン2ー1】 令137条の4第一号

 

一 法第20条第1項に規定する基準の適用上の一の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分 第36条の4に規定する建築物の部分

 

解説

・黄色でマーカーしたところが、独立部分の作り方です。
具体的には、令36条の4にその方法が書いてあります。
そこを見ると、「エキスパンジョイント」を用いるとなっています。

・このとき守らなくいい条文は、青でマーカーをした法20条です。

 

つまり図にまとめると

となるのです。

 

【パターン2ー2】 令137条の4第二号

二 法第35条第5章第2節(第117条第2項を除く。)及び第4節に規定する技術的基準に係る部分に限る。)に規定する基準の適用上一の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分 第117条第2項各号に掲げる建築物の部分

 

解説

・黄色でマーカーしたところが、独立部分の作り方です。
具体的には、令117条第2項各号にその方法が書いてあります。
そこを見ると、「開口部のない耐火構造の床・壁」を用いるとなっています。

・このとき守らなくいい条文は、青でマーカーをした法35条です。
ただし、法35条いわゆる避難関係規定のすべてが守らなくいいわけではありません。
かっこ書きの中に書かれている、第5章第2節と第4節この2つだけです。

 

つまり、図にまとめると、

 

 

 

【パターン2-3】 令137条の4第三号

三 法第35条第5章第3節(第126条の2第2項2を除く。)に規定する技術的基準に係る部分に限る。)に規定する基準の適用上一の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分 第126条の2第2項各号に掲げる建築物の部分

 

解説

・黄色でマーカーしたところが、独立部分の作り方です。
具体的には、令126条の2第2項各号にその方法が書いてあります。
そこを見ると、「開口部のない準耐火構造の床・壁又は防火設備」を用いるとなっています。

・このとき守らなくいい条文は、青でマーカーをした法35条です。
ただし、法35条いわゆる避難関係規定のすべてが守らなくいいわけではありません。
かっこ書きの中に書かれている、第5章第3節だけです。

 

つまり、図にまとめると、

 

となるのです。

 

さいごに

以上、【パターン2】既存不適格建築物の緩和 についてでした。

 

結論は、

 

です。

 

要は、
独立部分の作り方によって、

法20条を守らなくていいのか?
法35条を守らなくていいのか?
変わってくるのです。

 

既存不適格の条文は、条文を読むだけではなにを言っているのかさっぱり伝わってきませんよね。

こういうときは、図を描きながら考えるようにすると、スムーズに理解できますよ!

 

次回は、パターン3の既存不適格建築物の緩和について解説していきます。

 

さいごまでお読みいただきありがとうございました。
他の記事も読んでみてくださいね!

 

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