お勤めご苦労さまです。いしいさん(@ishiisans)です。
いつもこのブログを読んでいたただきありがとうございます。
以前、「界壁」について解説しました。
詳しくは、こちら↓をどうぞ!
お勤めご苦労さまです。いしいさん(@ishiisans)です。 いつもこのブログを読んでいただきありがとうございます。 2018年から2019年にかけて、建築・不動産業界では大きな問題が明るみになりましたね。 […]
ざっくり言うと、界壁は、以下の2つの性能が求められています。
・遮音性能
・耐火性能
そして、以前の記事では、この2つの性能を満たした一般的な木造アパートの界壁の仕様を載せています。
では、RCの場合は、この2つの性能を満たす界壁は、どういう仕様にしたらいいのでしょうか?
先に結論を言っちゃうと、
鉄筋コンクリート造で厚みを10cm以上にすればOK!
です。
簡単でしょう?
では、一緒に見ていきましょう!

遮音性能
遮音性能を有する界壁の仕様は、「告示1827号第1」に書かれています。
遮音性能を有する長屋又は共同住宅の界壁及び天井の構造方法を定める件
告示第1827号建築基準法(昭和25年法律第201号)第30条の規定に基づき、遮音性能を有する長屋又は共同住宅の界壁の構造方法を次のように定める。
第1 下地等を有しない界壁の構造方法
建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。以下「令」という。)第22条の3第1項に規定する技術的基準に適合する間柱及び胴縁その他下地(堅固な構造としたものに限る。以下「下地等」という。)を有しない界壁の構造方法は、次の各号のいずれかに該当するものとする。
一 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄骨コンクリート造で厚さが10cm以上のもの
二 省略
三 省略
四 省略
五 省略
六 省略
七 省略
八 省略
解説
重要な箇所に赤と黄色でマーカーをしてみました。
そこをまとめると
遮音性能を満たすには、鉄筋コンクリートで厚みを10cm以上にすればOK。
なのです。
以上が、「遮音性能」についてでした。
耐火性能
界壁は、原則、準耐火構造にする必要があります。
しかし、鉄筋コンクリート造の建築物の場合は、一般的に耐火構造になるので、耐火構造の仕様を「告示1399第1」で見ていきます。
耐火構造の構造方法を定める件
告示1399号建築基準法(昭和25年法律第201号)第2第七号の規定に基づき、耐火構造の構造方法を次のように定める。
第 1
壁の構造方法は、次に定めるもの(第二号ヘ及び第五号ハに定める構造方法にあっては、防火被覆の取合いの部分、目地の部分その他これらに類する部分(以下「取合い等の部分」という。)を、当該取合い等の部分の裏面に当て木を設ける等当該建築物の内部への炎の侵入を有効に防止することができる構造とするものに限る。)とする。この場合において、かぶり厚さ又は厚さは、それぞれモルタル、プラスターその他これらに類する仕上材料の厚さを含むものとする。一 建築基準法施行令(昭和 25 年政令第 338 号。以下「令」という。)第 107 条第一号及び第二号に掲げる技術的基準(第一号にあっては、通常の火災による火熱が 2 時間加えられた場合のものに限る。)に適合する耐力壁である間仕切壁の構造方法にあっては、次のイからチまでのいずれかに該当する構造とすることとする。
イ 鉄筋コンクリート造(鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さが平成 13 年国土交通省告示第 1372 号第 2 項の基準によるものにあっては、防火上支障のないものに限る。第 5 及び第 6 を除き、以下同じ。)、鉄骨鉄筋コンクリート造(鉄筋又は鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さが平成 13 年国土交通省告示第 1372 号第 2 項の基準によるものにあっては、防火上支障のないものに限る。第 5 及び第 6 を除き、以下同じ。)又は鉄骨コンクリート造(鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さが 3 ㎝未満のものを除く。)で厚さが 10 ㎝以上のもの
ロ 省略
ハ 省略
二 省略
ホ 省略
へ 省略
ト 省略
チ 省略
解説
ここも重要なところに赤と緑でマーカーを引いてみました。
そこをまとめると、
耐火性能を満たすには、鉄筋コンクリートで厚みを10cm以上にすればOK。
なのです。
以上が、「耐火性能」についてでした。
まとめると
・遮音性能を満たすには、鉄筋コンクリートで厚みを10cm以上にすればOK
・耐火性能を満たすには、鉄筋コンクリートで厚みを10cm以上にすればOK
でしたよね。同じになっていますよね?!
つまり、「遮音性能」と「耐火性能」の両方を満たすには、
鉄筋コンクリート造で厚み10cm以上にすればOK!
なのです。

さいごに
以上、【気にしなくてOK!】RCマンションの「界壁」はどうすればいいの?でした。
結論は、
鉄筋コンクリート造で厚みを10cm以上にすればOK!
です。
木造建築物の場合の界壁は、ちょっとややこしいかったですね。
でも、RCの場合の界壁は、楽勝なのです。
ちなみに、一級製図では、そもそも壁厚を150~200くらいで書くので、気にしなくてOKなのです。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
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