【線引きパクってOK】定期報告をどこよりもわかりやすく解説!

こんにちは。いしいさん(ishiisans)です。

定期報告(建築基準法第12条)が、平成28年6月1日に改正されました。

それによって、報告しなければならない建築物が増えました。

なので、建築士事務所の仕事が増えるチャンスです。

しかし、この定期報告の条文がめちゃくちゃ読みにくい!
ぼく的にも、条文のなかで5本の指に入るくらい読みにくい!
もしかしたらあなたも、条文読んでも、何が書いてあるかわからないのでは?

でも、大丈夫です!

今回は、この定期報告の条文をわかりやすく解説していきます。
(なお、条文を読みやすくするため、マーカーを引いています。受験生は、是非ガンガンぱくって下さいね。)

そもそもなぜ定期報告が必要とされているのか?

確認申請や完了検査などは、建築物を使用するにおける適法性をチェックする制度です。

一方、建築物の使用が開始されたも、適法な状態で使われているかが重要であるという考え方から、定期的にチェックすることを求めたのです。これを定期報告というのです。

適法に使われていないと、火災が発生した時に、大きな事故につながってしまいます。

なので、これを防ぐために、定期報告があるのです。

適法に使われているかチェックすることによって、大きな災害を未然に防ぐため。

 

【重要】法12条(報告、検査等)を解説します!

法12条第1項を見ていきます。
分かりやすくするため、条文を以下のように分解しています。

法12条第1項
第6条第1項第一号に掲げる建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国、都道府県及び建築主事を置く市町村が所有し、又は管理する建築物(以下この項及び第3項において「国等の建築物」という。)を除く。)

及び

当該政令で定めるもの以外の特定建築物同号に掲げる建築物その他政令で定める建築物をいう。以下この条において同じ。)で特定行政庁が指定するもの(国等の建築物を除く。)

の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第3項において同じ。)は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者(次項及び次条第3項において「建築物調査員」という。)にその状況の調査(これらの建築物の敷地及び構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含み、これらの建築物の建築設備及び防火戸その他の政令で定める防火設備(以下「建築設備等」という。)についての第3項の検査を除く。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。

〇令16条1項(特に重要であるものとして政令で定める建築物)
〇令16条2項(政令で定める建築物)

解説

まずは、条文のアウトラインを抑えましょう!

このようになります。

の所有者は、定期に、一級建築士などに状況調査をさせて、特定行政に報告しなければならない。

と読むことができます。

つまり、
①と②のところに書いてあるものが、定期報告が必要ってことです。

そして、ざっくり言うと
・①に1つ
・②に2つ
定期報告が必要な建築物が書いてあります。

①に1つ

第6条第1項第一号に掲げる建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国、都道府県及び建築主事を置く市町村が所有し、又は管理する建築物(以下この項及び第3項において「国等の建築物」という。)を除く。

つまり、
法6条第1項一号、かつ、政令(令16条第1項)。ってことです。

ここは大丈夫だと思います。

読みにくいのは②です。

②に2つ

当該政令で定める以外の特定建築物(同号に掲げる建築物その他政令で定める建築物をいう。以下この条において同じ。)で特定行政庁が指定するもの(国等の建築物を除く。)

つまり、
当該政令で定める以外のかつ特定建築物でかつ特定行政が指定するもの
となります。

もう少し細かく見ていくと
・当該政令で定める以外の=①以外
・特定建築物=同号(法6条第1項第一号)に掲げる建築物、政令(令16条2項の建築物)
を指しています。

よってまとめると

・①以外で、かつ、法6条第1項第一号で、かつ、特定行政庁が指定するもの。
・①以外で、かつ、令16条2項で、かつ、特定行政庁が指定するもの。

となります。なかなかややこしいでしょう。

 

~定期報告が必要な建築物~
①  法6条第1項一号、かつ、政令(令16条第1項)。
② ・①以外で、かつ、法6条第1項第一号で、かつ、特定行政庁が指定するもの。
       ・①以外で、かつ、令16条2項で、かつ、特定行政庁が指定するもの。 

定期報告をしないとどうなるか?

100万円の罰則に該当します。

根拠は、建築基準法第101条第1項第二号です。

第101条
次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の罰金に処する。

ニ 第12条第1項若しくは第3項(これらの規定を第88条第1項又は第3項において準用する場合を含む。)又は第5項(第二号に係る部分に限り、第88条第1項から第3項までにおいて準用する場合を含む。)の規定により報告をせず、又は虚偽の報告をした者

第12条第1項が先ほど解説した条文です。

よって、定期報告をしなければ、100万円の罰金です。

定期報告をしないと、100万円の罰金。

さいごに

以上、定期報告についてでした。

~定期報告が必要な建築物~
①  法6条第1項一号、かつ、政令(令16条第1項)。
② ・①以外で、かつ、法6条第1項第一号で、かつ、特定行政庁が指定するもの。
       ・①以外で、かつ、令16条2項で、かつ、特定行政庁が指定するもの。 なお、定期報告をしないと、100万円の罰金。
定期報告は、義務です。
知らなかったでは、済まされません。
必ず行いましょう!
さいごまでお読みいただきありがとうございました。