
こんにちは!建築の世界に足を踏み入れると、「あれ?この言葉、さっき見たのと似てるけど、同じ意味?」って思うこと、ありますよね。
特に建築基準法に出てくる「主要構造部」と「構造耐力上主要な部分」、この二つは本当に紛らわしい!
でも大丈夫!この二つの違いをしっかり理解しておけば、法律の読み方がグッと楽になりますし、勘違いも防げます。
今日はこの二つの用語の違いを、一緒に見ていきましょう!
まずは基本の「主要構造部」から!(建築基準法 第2条 第五号より)
建築基準法っていう法律のルールブックには、「主要構造部」はこれだよ!ってちゃんと書いてあります。
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主要構造部のメンバーは、この6つ!
- 壁
- 柱
- 床(ぜんぶじゃないですよ!後で説明しますね)
- はり
- 屋根
- 階段
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注意!「主要構造部」じゃないものもあるんです
- 上のメンバーに入っていても、「これは主要構造部にはカウントしないでね」っていう例外があります。例えば…
- お部屋を仕切るだけの壁(間仕切壁)
- 一番下の階の床(最下階の床)
- 外にある階段(屋外階段)
- ちょっとした小さい梁(小ばり)や庇(ひさし) などなど…
- これらは、建物の骨組みとしては、そこまで超重要!ってわけじゃないから、仲間外れにされているんですね。
- 上のメンバーに入っていても、「これは主要構造部にはカウントしないでね」っていう例外があります。例えば…
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ポイント:
- 「主要構造部」は、建物を形作る代表的な6つのパーツのこと、と覚えておくと分かりやすいかも!
次は、ちょっと長い名前の「構造耐力上主要な部分」!(建築基準法施行令 第1条 第三号より)
こちらも法律のルールブック(施行令という、もう少し細かいルールが書かれたもの)に定義があります。
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こちらの候補メンバーは…
- 基礎(建物の足元!)
- 基礎ぐい(基礎を支える杭)
- 壁
- 柱
- 小屋組(屋根を支える骨組み)
- 土台(柱などを支える下の木材)
- 斜材(筋かいみたいに斜めに入って建物を強くするもの)
- 床版(構造の一部になってる床)
- 屋根版(構造の一部になってる屋根)
- 横架材(はり、けたみたいに横にかかる部材)
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超重要!ただのメンバーじゃダメなんです!
- 上のリストにあるだけじゃなくて、「建物の重さや、地震・風なんかの力(荷重や外力)を、しっかり支えている」っていう役割がないと、「構造耐力上主要な部分」とは呼ばれません。ここがミソ!
- 例えば「基礎」は、建物全体の重さをドーンと支えていますよね。だから、これは「構造耐力上主要な部分」にバッチリ当てはまります。
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ポイント:
- こっちは、建物の安全を守るための「縁の下の力持ち」みたいなイメージ。実際に建物を支える力仕事をしているかどうかが大事なんです。
なんで区別するの?具体例で見てみよう!
「どっちでもいいじゃん…」って思うかもしれませんが、法律を読むときは、この違いがとっても重要!例えば、こんな条文があります。
- 大規模の修繕(建築基準法 第2条 第十四号):
- 「建築物の主要構造部のどれか一つ以上で、半分以上の修理をすること」
- 大規模の模様替え(建築基準法 第2条 第十五号):
- 「建築物の主要構造部のどれか一つ以上で、半分以上のデザイン変更などをすること」
ほら!ここにはハッキリと「主要構造部」って書いてありますよね。
「構造耐力上主要な部分」とは書いていません。もしこれを混同しちゃうと、「大規模修繕」や「大規模模様替え」にあたる工事の範囲が変わってきちゃいます。それは大変!
まとめ:これでバッチリ!二つの違い
さあ、もう一度おさらいです!
- 主要構造部(法 第2条 第五号):
- 壁、柱、床、はり、屋根、階段の代表6メンバー(一部例外あり)。
- どっちかというとパーツの種類で決まる感じ。
- 構造耐力上主要な部分(令 第1条 第三号):
- 基礎、壁、柱などなど…の中で、実際に建物を支える力仕事をしているメンバー。
- 構造的な役割が超重要!
どうでしょう?少しはスッキリしましたか?
建築基準法を読むときは、「今どっちの言葉について話してるんだっけ?」って意識するだけで、ぐっと理解が深まりますよ。
最初はちょっと難しく感じるかもしれませんが、「似てるけど違う言葉があるぞ!」って知っておくだけでも全然違います。
実務はもちろん、建築士の試験なんかでも聞かれたりするので、この機会にぜひ覚えておいてくださいね!