建築技術教育普及センターから、
一級建築士試験の「学科の試験」をデジタル化する方向で検討しているとの発表がありました。それに伴い、実際にパソコンで試験を行う「試行試験」の参加者を募集します。
🤔 なぜ今、デジタル化?
現在、一級建築士試験の学科試験は、問題用紙とマークシートの組み合わせで実施されています。
このアナログな方式から、CBT(Computer Based Testing)と呼ばれるパソコンを使ったデジタル形式への移行が検討されているのです。
なぜこのような動きが加速しているのでしょうか?
まず、他の国家試験でもデジタル化が進んでいることが挙げられます。
- ITパスポート試験
- 危険物取扱者試験(一部)
- 測量士試験(一部)
など、すでにパソコンでの試験が主流になっているものは少なくありません。
これは、デジタル化がもたらすメリットが大きいからです。
1. 受験機会の増加
紙の試験は、全国一斉に同じ日時で実施されるのが一般的です。しかし、デジタル化によって、全国各地のテストセンターで受験できるようになれば、受験者が自分の都合に合わせて試験日や時間を選べるようになるかもしれません。
2. 効率的な運営
紙の試験は、問題用紙の印刷や配布、マークシートの回収、そして膨大な枚数の採点といった多くの手間と時間がかかります。しかし、デジタル化すれば、これらのプロセスが大幅に効率化され、結果として合格発表も早まる可能性があります。
3. 環境への配慮
大量の問題用紙やマークシートの印刷、配布には多くの紙資源が使われます。デジタル化は、そうした資源の節約にもつながります。
もちろん、デメリットや課題もあります。
特に、建築士試験では図やグラフを読み解く問題が多く出題されるため、パソコンの画面上でどこまで対応できるか、操作性や視認性といった点が今後の課題となるでしょう。
今回の試行試験は、まさにその検証のために行われると考えられます。
🙋♀️ 試行試験の参加者募集について
今回の試行試験は、令和8年3月に全国7都市で実施される予定です。
そして、その参加者募集の詳細は、12月上旬頃に建築技術教育普及センターの公式サイトで公表されます。
興味がある方は、この時期になったらぜひチェックしてみてください。
建築士試験の形式が大きく変わるかもしれない、非常に重要な動きです。
未来の建築士試験がどうなるのか、今後の動向に注目していきましょう!