【建築×心理学】提案がスッと通る!実務で使える心理学「松竹梅の法則」

打ち合わせでお施主様がプラン選びに迷走して、時間だけが過ぎていく——そんな経験はありませんか?
実は、あるシンプルな心理法則を知っているだけで、一番選んでほしい提案へスムーズに誘導できます。

松竹梅の法則とは?

Definition
価格や内容が異なる3つの選択肢(高・中・低)を並べると、
人は自然と真ん中を選びやすくなる心理現象のこと。

レストランのコースメニューを例に考えてみましょう。

5,000円
贅沢すぎて
少し気が引ける

多くの人が選ぶ
3,000円
無難で安心。
ちょうどいい

1,000円
ケチってる気がして
落ち着かない

↑ 3つを並べると「竹」を選ぶ人が圧倒的に多くなります

体験談

ダイエット中の牛丼屋でも同じでした。「特盛・普通・小盛」が並んでいると、本当は小盛りにすべきなのに「普通ならいっか」と真ん中を選んでしまう。——これが松竹梅の心理です。

実務での具体的な活用例

打ち合わせでは、必ず3つのプランを並べた1枚の資料を机に広げて見せてください。

テーマ 松(過剰) 竹(大本命) 梅(最低限)
家具と掃除 壁一面のフルオーダー造作家具
(高すぎて目玉が飛び出る)
おすすめ
ロボット掃除機がスイスイ通れる脚付き家具の配置
(掃除がラクすぎる本命)
家具提案なし・持ち込みのみ
(部屋の統一感が崩壊する)
床材の選び方 全室最高級の無垢材
(水こぼし厳禁で手入れが地獄)
おすすめ
リビングは突板、子供部屋は標準品
(コスパ最強・気兼ねなく暮らせる)
全室最安シート材
(質感がチープで後悔しがち)
断熱性能 コスト回収に50年かかる超高断熱
(予算オーバー確定)
おすすめ
補助金が使える推奨基準の断熱
(お財布にも体にも優しい本命)
法律ギリギリの最低ライン
(冬の朝、布団から出られない)

実践する際の2つの注意点

1
必ず3つを「同時に」見せる
選択肢が2つだと「高いか安いか」のデスマッチになり、安い方が選ばれがちです。3つを同時に並べて比較させることで、初めて「真ん中を選ぶ心理」が発動します。

2
竹の安心感を自分の言葉で語る
松と梅のデメリットを伝えた上で、竹のバランスの良さを生活のリアルなメリットで語りましょう。
「やっぱり日々の掃除の手間が省ける脚付き家具が一番ラクですよね」
こう伝えることで、お施主様は「自分が賢く選んだ」と大満足してくれます。

まとめ

この記事の3ポイント

松竹梅の法則とは「3つ並べると真ん中が選ばれる」心理現象

実務では「過剰・本命・最低限」の3プランを1枚の資料で同時に見せる

選んでほしい竹の安心感を、生活のリアルな言葉で背中を押す

次の打ち合わせでは、ぜひプランを3つ並べてみてください。

あの無限に長引く迷いの時間が、嘘のように消えるはずです。